ライブドア裁判 宮内君は喋り過ぎ 20060920 
ライブドア裁判が始まり、宮内亮治元取締役の証人尋問から開始となった。堀江貴文被告人は無罪を主張し、宮内被告人は有罪を認めている違いがある。
 宮内被告人は、検察官の質問に答えて、堀江被告人が粉飾を承知していたことを証言し、検察官の希望通りに証言していた。かっての盟友の関係であったが、今や敵対関係にある。宮内被告人の心境を想像するに、堀江被告人と付き合ったばかりにこんな目に陥ったと嘆き、堀江被告人がまっとうであれば事件にはならなかったと恨んでいる様子、堀江被告人が主犯で、自分は従犯と言いたい様子である。
 しかし、宮内被告人は堀江被告人より六歳も年上で税理士である。堀江被告人はまだ33歳である。粉飾するもしないも、宮内被告人の才覚の範囲内であろう。人に責任を転嫁することは良くない。宮内被告人は堀江被告人が否認していることを承知しており、かっての盟友なのであるから、自分がどんな粉飾をしたか、堀江被告人にどう報告したか、については好きに証言すればよい。しかし、堀江被告人の認識については、証言を避けるべきである。自分が堀江被告人に粉飾についてこう説明したということは証言してよい。しかし堀江被告人がどう認識したかは、堀江本人に聞いてくれ、自分は堀江被告人とは脳みそが違うから、他人の認識を論ずることはできないと、証言すべきである。しかるに、堀江被告人がこう認識していたとベラベラ証言しているが、見苦しい。
 男同士が腹をくくって決意した大仕事の結末なのである。宮内被告人のように、ベラベラ話されると、将来一緒に命がけの大仕事をしようと言う友は現れなくなる。

 バブルの頃、株屋で脱税で起訴された男がいたが、多額すぎる脱税でとても本人だけの資金とはいえず、実際には客からの預かり金を運用していたのであるが、法廷で客の名前を言えば、脱税金額はその分減額となり、減刑となるのに、一切客の名前を言わず、懲役に行った男がいた。言えばその客が脱税で起訴されることを避けたわけである。客から秘密を条件に金を預かった責任を最後まで果たしたのであり、立派なものである。