明星食品 TOBはおかしい 20061116 
スティールが明星食品に対してTOBを仕掛けた。スティールは明星食品の23%の筆頭株主である。買取価格の700円は、直近一月平均の14.6%増しであるが、普通プレミアムは20%台から30%が相場であるのに、低すぎる。スティールはTOBをやる気があるのか、おかしい。
乗っ取られる;.危機感を抱いた明星食品は日清食品に白馬の騎士の頼みをしたところ、日清食品は買い取り価格870円でTOBを宣言した。スティールが安すぎるのに、日清食品は高すぎるのである。
 所詮、日清も明星もインスタントラーメンで成熟産業、人口減で市場の拡大もあり得ない。商品は競合しており、補完効果はない。両社でシェアー5割を突破し、市場での価格操作が独占禁止法上心配だ。
 日清食品が高すぎるTOB価格を宣言したことに間違いはないか。そんなに明星食品に惚れ込んでも勘定に合うのか。私が株主なら株主権を行使するところである。
 スティールはユシロ化学・ソトーへのTOBで名を挙げたが、その後大暴れをしておらず、久しぶりのご活躍なのに、14.6%増しとはみみっちい。本気ではなかった、裏で儲けるつもりではなかったか。
 明星食品は三菱証券をアドバイザーにしているそうだが、どうもこの種の投資アドバイザーというか、ブローカーというか、暗躍している気がする。スティールだって、この手の人種である。株屋とかTOB屋とか言われる業種が今一番おいしい。
 スティールは日清の6・23%を保有して日清へ影響力がある。久しぶりに業績を上げなければならない為に、明星株を日清に高値で引き取らせる為に仕組んだ作戦で、介在した投資ブローカーは大儲けということか。
 日清は高値TOBでスティールに大儲けさせたが、6・23%大株主のスティールへの利益供与ではないか。外資は剥げ鷹ファンドなどと悪口を叩かれているが、TOBでも儲けるようだ。
 日清が何故高値でTOBをする気になったか、今分からないが、いずれスティールは日清株をどうするかで分かることになる。
 スティールは、三精輸送機、アデランス、サッポロ、ノーリツ、ユシロ化学、江崎グリコ、フクダ電子、丸一鋼管、中央倉庫、ブルドックソース、シチズン時計、ブラザー工業、ハウス食品、キッコーマン、モスフードの大株主である。これらで同じ作戦をするかもしれない。要注意銘柄である。